2012年5月2日水曜日

日本文化の問題

日本文化の問題

鎌倉時代の文化の特徴はなんですか?

お願いします。

 







鎌倉時代とは、それまでの天皇家・藤原摂関家を中心とした貴族社会という一極構造から、武家を加えた二極構造に変化した時代だ。

つまり、富の分配が、有力貴族集中型から貴族・武家分散型に変わったということだ。



文化は富を持つところに生まれる。

だから鎌倉時代は、従来からの雅な貴族文化に加えて、武家を中心とした現実的な文化という二元型になった。



やがて後醍醐天皇の建武中興を経て、貴族社会が没落していった室町時代から安土桃山時代を迎えた時に両者が融合し、現代に通じる日本文化の原型が確立する。

華道、茶道、書道など日本を代表する文化の原型はこの時に整えられた。囲碁将棋が現代の形になったのもこの時代だ。

貴族は没落して金が無くなったが、暇になったので時間は有り余るようになった。それで権威や知識を切り売りし始めたのだ。

有力な武家には「○○守」とかいう称号を売りつけ、小金持ちには華道、茶道、書道などを教えたり作品・免許を売るなどして不足し始めた収入を補っていたわけだ。

客商売だから、雅で高尚な貴族達だけの世界では現実的で知識レベルも低い一般人に相手にされない。だから文化レベルを大衆化して商売していたわけだ。



鎌倉時代の文化の特徴とは、貴族と武家など一般人の文化が融合する前の、あまり両者の文化が交わることなく勝手に動いていた時代ということだ。

鎌倉文化の二元性とはそういうことだ。

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